感性とは? 〜感性を磨く方法〜
感性の魅力
「感性とは何か?」
こう聞かれた時、あなたはさらりと答えが出てきますか?
感性=センス?
「あなたはセンスがいいわね」
これは感性のこと?
「彼女は感性が豊かでとても魅力的です」
この彼女は、どんな魅力がある女性でしょうか。
想像するのは、
感じること、それを表現する様が豊かで、自分とは異なる感覚を持っている女性
そんな感じでしょうか。
感性という言葉は、その言葉の曖昧さからゆえ、
未だに解明されているない分野です。
英語のSenseとは、異なる意味を持つため
学会などでは”KANSEI”とそのまま使われているそうです。
最近、この曖昧で魅力的な「感性」という言葉を耳にすることが増えてきました
私なりの解釈をし、感性を育てることの必要性を感じています。
感性とは、感覚と感情から導き出される個性
とわたしは捉えています。
感性を感受性と表現する人もいますが
受動的な「感じる力」のことだけでなく、能動的な「感じようとする力」
も感性に含まれるとわたしは考えています。
感性を養うためには、この「感じる力」と、「感じようとする力」を
自分でたくさん使うことが必要です。
企業に広がる「感性の育成」
今、人材育成の業界でもこの”感性を育てる”ことに注目が置かれています。
・感性が鋭い人ほどパフォーマンスの向上が期待できる
・感性が高い人ほど成長していく
・感性が創造性を育てる
・AI時代に感性は人間だけが持つ強みである
・感性とは知識と経験に裏付けされた知的な能力である
参考:「人材育成」2018 No2 特集 感性を呼び起こせ
感性を育てるには、研究者や学者の多くは
「日常を逸脱する経験すること」「芸術に触れること」を挙げています
わたしは自然に触れること、中でも森を歩くことをお勧めします。
自然は芸術であり、現代人にとっては日常ではなくなりつつあります。
10年ほど企業の人材育成に携わり、現場での経験を重ねる中で築いてきた
感性を養うために必要なヒントをいくつか紹介したいと思います。
まず、感性について考える前に理解しておきたいのが
感性は、生まれながら誰もが備え持ち、それは一人一人異なるということ。
生まれた環境、受けてきた教育、読んだ本、見た景色、
出会った人、口にしたモノ、聞いた音楽、etc・・・
経験したすべての要素が、その人の感性を築き上げていくのです。
それは、感じることの個性と言えるかもしれません。
現代の働く人たちに向けた研修では、感性を磨き、感性を育てる前に
「自分の感性を目覚めさせること」が必要です。
人間が持っている五感+a
人間には五感(見る、聞く、香る、触れる、食べる)があります。
私たちの生活は、便利なことが増える一方で
この優れた感覚のセンサー(五感)を使う機会が少なくなっています。
例えば、食べ物を口に入れる前に、臭いを嗅いで安全かどうか判断をし
食べるのをやめた。ということが最近あったでしょうか。
賞味期限は切れていないし、冷蔵庫に入っているし、スーパーで購入したから大丈夫。
と自らが嗅ぎ分けることをしなくなったのではないでしょうか。
歩かない生活をしていると、歩く筋力の衰えを感じるのと同じように
人間の感覚も、使わないと衰えてしまうのです。
わたしが行っている研修(TIME FOREST Program)では、感性を育てる前に
まず、自分が持っている感性を思い出すことから始めます。
そして、自分の感覚がどんなことに反応をして、反応したことで
どんな感情が湧いてくるのかを丁寧に観察します。
森へ入った時、「なんだか懐かし心地がする」と感じる人が多いのは
感覚を通じ、過去の記憶とリンクをして、今、新しい感情が生まれているからでしょう。
森の香りを嗅いで、おじいちゃんの家を思い出して、懐かしい気持になる。
この感情を多くの人が持っていても、その人のおじいちゃんとの暮らしを
思い出せるのはその人だけです。
これが、感性の特徴です。
森の中ではとても面白い感覚をたくさん使います。
視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感だけでなく
聴+触= 嗅+聴+触=
など、意識をしていなくても様々な感覚が複雑に使われているのです。
例えば、気配
獣の気配がする。
この感覚は、なんでしょう?
臭いがして、音がして、生温かい空気を感じて、
見えていなくてもそこに何かがいたであろうと気がつく、そんな感覚。
こんな感覚は自分に備わっていたとしても
今の生活では使うことはほとんどないでしょう。
(必要かどうかは別ですが。)
森の中は、自らが感じることを選択できるほど
たくさんの刺激であふれています。
森で行う研修TIME FOREST Programでは、森の中へ入り
五感を使うことを基本に、それぞれの記憶や、気づきを互いに共有します。
自然というのは、誰でも受け入れることができる存在であるからこそ
(雨が降ったらしょうがないか!という感覚)
そこで感じた他人の感覚は、受け入れることが自然とできるのかもしれません。
また、森という環境の中では、私たち人間も、森の中の一生物であるという感覚を覚えるのも
グローバルな社会で働く人たちには必要な気づきかもしれません。
森という共同体の中で、異なる多様な生き物が支え合い、共に生きている姿
想像や空想ではなく、リアルに、現実に、そこで循環している生命に触れること。
知識ではなく、自分の感覚を使ってみるから
新しい感情やアイディアが浮かんでくるのです。
自分の感性を発見しに、ぜひTIME FOREST企業研修を体験してみませんか。
お気軽にお問い合わせくださいませ。