【レポート】森林浴のカンファレンスin アメリカで講演してきました。
2019年7月11日〜14日、4日間にわたり、アメリカで森林浴のカンファレンス「Forest bathing international conference」が開催されました。
*Forest bathing(フォレストベイジング)=森林浴
世界から注目される森林浴。
日本でも森林セラピーや森林療法という言葉を聞くようになり、森林浴は森と健康の
あたらしい価値として見直されています。
今や、世界中に森林浴の団体があり、中でもアメリカにはAssociation of Nature and Forest Therapy(以下ANFT)という大きな組織があり、Forest therapy guideの育成を行っています。
今回のカンファレンスはANFTの主催で、100名を超えるガイドと登壇者が集まり開催されました。
参加者は、アメリカ全土、ヨーロッパ、台湾、韓国、シンガポール、オーストリア、など世界中から集まり、日本からはゲストスピーカーとして、小野が参加をさせていただきました。
開催場所は、ソノマ州立大学で4日間にわたり3つの会場で朝から晩までプレゼンテーションが続きます。
オープニングでは大学内の森を歩き、ANFTのトレーナーガイドのもと森林浴の体験をします。
わたしは土曜日の午前中90分のスピーチを行いました。
内容は、日本の森林について、日本の森林浴の歴史、そして、森林セラピーの内容や日本の森林浴の特徴、全国森林セラピー基地の紹介をしました。
中でも、日本独特の文化として、神道や自然観の話を丁寧にすると、やはり海外にはない特徴なので、日本人と森林の関係について非常に関心を持っていました。
そして、最後に森と未来が行っている森林浴を活用した企業向けのTIME FOREST Programやビジネスモデルの紹介をすると、San Franciscoにもシリコンバレーを始めたくさん企業があるからアメリカでもやりたいと、たくさんの方が興味を持ち質問をしてくれました。
カンファレンス後には、参加者の方がレッドウッドの森に連れて行ってくれたり、主催者の代表 アモスさんと一緒に森林浴を体験したり、とても素晴らしい体験をさせていただきました。
ANFTはとても大きな団体で、現在ガイドはアメリカ、ヨーロッパ、アジアに600名。
教育制度が確立されていて、1週間の座学と6ヶ月のトレーニングにより資格が取得できます。
彼らも日本の教育体制や内容に大変興味を持っており、たくさんの情報交換をしました。
今、世界中で森林と人の健康に関する研究は進んでいますが、ガイド育成のスキルについては各国、各団体がそれぞれに行っている状況です。
文化の違い、暮らし方など国によって異なることはありますが、
”同じ地球で自然と人がともに生きていくために”という視点で考えてみると
共に学びを深めていく必要があると、心から感じました。
スピーチのあと、「子どもたちがスマホばかりを使っていて心配」「大人もITばかりで疲れてしまっている、森林浴をどのようにこれからの時代に取り入れていけますか?」など、質問をいただきました。
ITやAIなどテクノロジーの発展は、日本だけの話ではなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、全ての国で同じ状況です。
人と自然の距離を近づけるための手段として、森林浴はこれからの時代に必要なのかもしれません。
きめ細やかな運営を行ってくれたBenさんは、浴衣のような上着を来ていて
これから日本でも森林浴を学び交流したいと話してくれました。
若い方も多くてとても元気がありました。(アジアンガールと)
今回参加をしてみて、これまで森林浴や森林セラピーは日本発祥ということもあり
日本が進んでいるイメージを持っていましたが、今や海外の方が取り組みに熱心です。
研究を始め、仕組みや、国の関わりも、日本よりも進んでいる国がたくさんあります。
しかし、他国にはない魅力が日本の森林浴にはあるということに今回改めて気がつきました。
それは地域にあります。
日本の森林浴、森林セラピーが世界に誇れる取り組みとなるよう、
わたしにできることを考えていきたいと思います。
最後に、丁寧なアテンドをしてくれたスタッフの皆さん、そしてアモスさんありがとうございました。
アモスさんのお宅に招いて頂いた時、C.Wニコルさんの作ったウイスキーをいただきました。笑
森林浴で世界中とつながることができる。
8/18のイベントでも、日本の森林浴の特徴をお話ししたいと思います。
無料のイベントとなっていますので是非ご参加ください^^