半径1mの豊かさを考える_Earth Day
地球を想う
地球環境、地球を救う、地球を守る、地球、地球・・・・
地球と言われても、正直大きすぎてイメージするのが難しい。
地球って一体なんなのだろう?
今から46億年前、微惑星が衝突・合体してできたという地球。
はるか昔すぎてわたしには想像ができない。
地球という惑星ができて、6億年がたったころ、深海にアメーバのような単細胞の生物が初めて生まれたという。
生き物の先祖は、アメーバ単細胞ということなのだろう。
そこから住処を変えて、種類や住める環境が増え、今からたった200万年前に人類は誕生したそうだ。
地球を1年のカレンダーにしてみた時、地球の誕生日を1月1日としたら、人類が誕生したのは、12月31日。大晦日に人類が誕生したことになる。
この1年、どんなことがあったのか何も知らない赤子が大晦日に生まれた。
そんな感じなのだろう。
ならば、先に生きていた生き物に教えを乞う必要がありそうだ。
生き物である人間
全世界で、人間が知っている生き物の種類は、約175万種と言われているが、人間がまだ知らない生物を含めると、500万~3,000万種もの生物がいるようだ。(種の多様性)
その生き物たちは、海に住んでいたり、川の中、土の中、湖、森、沼、など、色々な環境で暮らしている。(生態系の多様性)
人間はその中の1種。人間にも、肌の白い人や黄色い人、黒い人、日本人、アメリカ人、東北の人、沖縄の人など、同じ人間でも違いがある。(遺伝子の多様性)
3,000万種類もの生物の中の1種であり、多様な人間の中の1人である自分に、一体地球の何が語れるのだろうか。
地球を守る。なんてのはおこがましい話なのかもしれない。
わたしにできること
わたしは森林浴を広める取り組みをしている。
森林、という環境やそこに生きる動物や植物のことを学び、森に人を連れ出すことをしているだけなのかもしれない。
ただ、そこで感じることは、
自分もこの偉大な自然界の一部なんだ。ということ。
自然界ってなんだろう?
たんぽぽやすみれが咲き、スギやヒノキ、桜が生え、鹿や猪、たぬきやりすが住み、鳥や虫が飛び回っている。太陽が昇り、雨が降り、風が吹いて、雪が降る。
人間とは異なる生き物が、勝手にそこで生きている世界。
そんな感じだろうか。
森を案内していると、虫が嫌いです。という人がいる。
虫が嫌いでも良いと思う。きっと、虫もあなたのことが嫌いかもしれない。
鹿が熊のことが好きかどうかは知らないが、自然界には好き嫌いの関わりはない。
あるのは、この世界で生きている生き物は、互いが何かの役に立っているということ。
ハチは、花の蜜を吸って生きている。
ハチが花の蜜を吸うとき、体に花の花粉が付く。
ハチは、次の花の蜜を吸おうと移動すると、前の花で付いた花粉が次の花に付く。
すると花はハチのおかげで受粉ができて、新しい命が芽生える。
ハチは、花を受粉させてあげよう。と飛び回っているわけではない。
生きることで、何かの役に立っているのだ。
人間にできること
“人間は道具が使える”というが、猿も石を上手に使って木の実を割っている。
“人間は言葉が使える”というが、イルカもわたしにはわからないが、言葉をかわしている(らしい)
人間という生き物は、どんな特徴があるのだろう?
考えてみたら、わたしたちは、信念を持つことができる。
哲学や、信仰など、固く信じて疑わない心を持つことができる。
信念は、行動を起こすことができる。
個人も地域も、企業も国も、信念を持つことで、行動を起こすことができる。
人間は、自分が生きること以外にも、行動を起こすことができるということだ。
これはすごいことなのかもしれない。
人間は、そのすごい信念を上手に使うこともできるし、互いを痛め合うような使い方もする。
それが、人間が唯一持っている技なのであれば、わたしはこの信念を、他の生き物や、わたしたちが暮らしている環境のため
上手に使えるよう貢献していきたいと思う。
大晦日に誕生した生き物が、これまでの364日を壊すようなことをするのは、決して許されないはずだ。
長年守ってきた村に、最近移住してきた者が、好き勝手に荒らしたら、腹が立つだろう。
あなたはこの村のルールがわかってない。と言うんだろう。
きっと、地球からしたら、そんな気分なのかもしれない。
うちは靴を脱いで上がるんだ。勝手に土足で入らないでくれよ。
そんな声が聞こえてくる。
すでに築き上げられた環境に身を置いたその時、あなたは何をするか?
この環境でわたしたちが快適に生きていきたいのであれば、そこにお邪魔するものたちは、主の思いを、主のルールを、言われなくても汲み取らなくては。
それが、地球を想う。ということなのかもしれない。
大きなことは想像できないかもしれない。
けれど、自分の半径1mの環境なら想像ができるだろう。
まずは、まだ花が咲いていない、庭先のすみれの花を踏まないように
その存在をきちんと見て、生き方を想像して、綺麗な花が咲くのを楽しみに待ってみよう。
人間がみな、半径1mを豊かにすることができたら、
この先も、地球という家で、仲良く一緒に暮らすことができるかもしれない。
ありがとう。