【感性を育てる】あなたの感性、眠っていませんか?

感性ってなんだ?

いざ、聞かれると難しい言葉だ。
以前のブログで感性とは、感覚と感情から導き出される個性と記した。
ぜひ、このブログを見てからこちらに戻ってきてほしい。

分かりやすそうで、分かりにくい
この感性が、今重要だと注目する人が増えている。

では、なぜいま感性に注目するのだろうか。

一つに、働き方改革により一人一人の生き方に注目が置かれるようになったから
一つに、AI時代がやってきて人間の強みは何かを問うようになってきたから
一つに、ティールのように進化型組織を求める人が増えてきたから
一つに、いまの働き方は疲れることを実感しているから

わたしはこう見ている。

感性は、決まりがなく、ルールや答えもない。

感性は、別の見方をすれば「自分らしさ」とも言えるかもしれない。
自分らしさの中でも、頭を使わず湧き出る自分らしさ、

そう、“無意識の中の自分”だ。

感じたことをそのまま受け入れ
感じたことをそのまま表現する

簡単なようで、多くの人はこれができない。
なぜなら、感じることを受け入れる前に
考えることを優先するからだ。
考えることは素晴らしいことだが、時に自分の本当の感性を殺してしまう。

あ〜気持ちがいいな、これは嫌だな
さて、正しい答えは何かな?

正しい答えを出すことが習慣になると
人は感じることにも正しい答えを出そうと考える。

1)感じる→考える→答える
2)感じる→受け入れる→表現する

1)と2)は同じようで実は異なるロジックで情報を処理している。

1)は、これまで学校で習ってきた考えて答えを導くロジック
2)は、考えずに感性を育てるロジックとも言えるだろう。

例えば、わたしは森で研修を行っている。

森で環境教育をしているわけではないし、
森を保護する活動を強制しているわけでもない。

森で、香りを嗅いだり、土を触ったり、音を聞いたり、たくさんの五感を使う。
この時、参加者に感想を答えてもらうと、
「とても良い香りです」「気持ちが良いです」「鳥の声がします」
という回答が出てくる。

TIME FOREST研修では、この感想を分解して、掘り下げていく。
香りを感じ、その香りを嗅いだ時自分にどんな感情が生まれるかを感じてみる。
感覚から感情へのつながりを丁寧に観察していくと、新しい景色が広がる。

「この香りは、おじいちゃんと一緒に田んぼで遊んだ時に感じた香りだ
懐かしくて、温かい気持ち」

森を歩いた後に、森で感じた感覚を絵に描いてもらうと一目瞭然だ。
見ている景色ではなく、感じた感覚が画用紙に現れてくる
オレンジ、黄色、などの温かさを表す色や、
黄緑、青、緑、などの音を表す色、
その人だけが感じ取った感性がみえてくる。

ここでまず、参加者が向き合うのは
正解はない、自分の感じたままでよい、という許しの壁。

いかに普段、答えを出すことを優先しているかがわかる瞬間だ。

言葉や文字にせず、感じることを丁寧に観察する。
なんの制限もなく、自由に、感覚と感情の動きを感じ取り、
拾い上げてみる。

感じる力
感じようとする力
表現することでセンスが育っていく

感覚と感情がつながり
互いが心地よいバランスで作用しあうと
わたしだけの感性が導き出される

言葉にするのは難しいが、感性を育てるというのは
無意識の中の自分の開拓だ。

直感

直感で動く
直感を信じる

直感とは、無意識の中で瞬間的に導かれる感覚

直感は、感性がオープンでないと働かない。
考えて出す感覚は直感ではない。

・これはやめた方がよい
・こっちは危険だ
・この人と一緒にいる

そんな直感が働くことがある。
これはなんの根拠もないが、勘とは異なる。(勘は、当てずっぽう)
直感は、瞬間的に導かれる感覚だ。
自分が選ぶではなく、導かれる感覚

感性の働きがよい人は、直感が働く
直感は考えずに働く感性の導きだ。
だから、考えても分かるはずがない。

この直感がひらめきを生み、
直感が、思わぬチャンスをつかみ取る

組織ではたらく人たちは、何か新しい感性を育てる前に
これまでの人生の中で感じた、豊かな感覚や感情をもう一度思い出すことから始めてほしい。
(使わない感覚は使えなくなってしまう)

人生の素晴らしい時間の中で授かった、自分だけの感性をしっかり思い出すことで
自分だけが導ける、新しいひらめきや発見を見つけることができるだろう。

子どもたちには、たくさんの感覚を使い、感情を味わい、
その子だけの個性を大いに育ててほしい。

数値でわかるものや、答えに見えるものがある訳ではないが
感性を育てることの必要性に気づいている人は
感性がとても豊かな人なのだろう。

感性を育てる場として、ぜひ森を選んでほしい。
なぜなら森は、異なる生命の集まりであり、
止まらぬ循環を繰り返し、成長を続ける共同体だからだ。

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